正しい場所に花は咲かない ～イェフダ・アミハイの詩～

わたしたちが正しい場所に
花はぜったい 咲かない
春になっても

わたしたちが正しい場所は
踏みかためられて かたい
内庭みたいに

でも、疑問と愛は世界を掘り起こす
もぐらのように、鋤のように

そして ささやき声がきこえる
廃墟となった家がかつて たっていた場所に


イェフダ・アミハイ

『わたしたちが正しい場所に花は咲かない』より
 アモス オズ (著)　 村田 靖子 (翻訳) 

国家も民族も 宗教も個人も…
「自分が一番正しい」と決めつけてしまったとき
そこに争いが現われる

ふと この世に「正しさ」は いらないんじゃないかと
思うことさえある

正しさよりも
優しさだとか 愛だとか
慈しむこころだとか 誠実さだとか

そんなもので
この世は出来ているんじゃないのだろうか…と

今日もありがとう 
みなさまも素晴らしき「いま」を